【ダンス】日本のダンス番組の変遷
音楽番組やダンス番組はもちろんの事、バラエティー番組などでも見かける。
そうやって画面の中にダンサーを見ると、ダンスはメディアに定着したなぁ、と改めて思う。
1989年、テレビ朝日系『DADA L.M.D.』というTV深夜番組が始まり、この番組からL.M.D.というダンスチームが生まれた。後のZOOの前身である。
また同時期にフジテレビ系『ダンスダンスダンス』という深夜番組もあり、こちらはMEGA MIXというダンスチームが活躍していた。後のtrf(現・TRF)のダンサーたちである。
またゴールデンタイムでは『天才、たけしの元気が出るテレビ!』の1コーナーだった「ダンス甲子園」が大ブームになった(余談だが、「ダンス甲子園」は1991年の流行語にも選ばれている)。
L.L BROTHERSや、IMPERIAL、れいかんやまかんとんちんかん、電撃チョモランマ隊、山本太郎(現在は俳優)などを輩出した。
1980年代のブレイクダンスブームを日本のストリートダンスブームの第一次ブームとするならば、この流れは第二次ブームと呼べるだろう。
しかし、このブームもいつしか沈静化していった。いや、当時ディスコと入れ替わりに流行り始めたCLUBシーンの台頭により、アンダーグラウンドに潜った、というのが正しい見解かもしれない。
80年代後半には、RAP音楽が「HIPHOP」という音楽ジャンルとして呼ばれ出してきた。HIPHOPとは黒人文化の一つ名称であり、特定の音楽ジャンルやダンスジャンルを指す言葉ではなかったのだが、時代の流れと供に次第にジャンルの名前として定着していった。
1992年、小室哲哉のプロデュースするダンス・ヴォーカル・ユニットTK RAVE FACTORY(trf)がデビューした。SAMたちの踊るHOUSEや、ETSU、CHIHARUたちの踊るスタイリッシュなJAZZ DANCEが人気を博した。
1998年にはSAMがナビゲートする、テレビ東京系『Gパラダイス RAVE2001』がスタート。毎週チャンピオンを決するコンテスト形式のダンス番組で、第三次ストリートダンスブームと呼べる波ができた。
いとうなおきからあかいけのりあきまで、てつお、DEF、SO DEEP、PYRO、COOL CREW Jr.とパパといった人気ダンスチームを数多く輩出。
この時代になると、第一次、第二次ダンスブーム時代のダンサーたちは「大御所」と呼ばれる存在になっており、アーティストの振付けや、ダンスインストラクターとして様々な場所で活躍。彼らの教えるダンススクールや専門学校など、新しくこの世界に入ろうとする人たちが、ストリートダンスを習える環境が整ってきた。
2002年、テレビ東京系にて、KURDがメインナビゲーターを務めるダンス番組『BEATOPIA』が始まった。
ダンススクールのインストラクター同士がソロバトルをする、という主旨の番組だった。
それだけインストラクターの数が増えた、という事を再認識させられる番組でもあった。
2004年、中京テレビのバラエティー番組だった『筧利夫&DA PUMPの少年チャンプル』が突如、番組の方向転換を図る。完全にダンスのみを扱う番組、『少年チャンプル』としてリニューアルしたのである。
このリニューアルに対する反響は実に大きかった。
ELECTRIC TROUBLEやISOPP、ALMAといった昔からストリートダンス界を支えてきた重鎮から、COOL CREW Jr.、はむつんサーブ、ひとりでできるもん、XYON、プリンケツプリンケツといったアンダーグラウンドで活躍してきたダンサーたちがメジャーで脚光を浴び、ダンスが一般人に理解される環境が出来上がったのである。
これは日本のストリートダンス界における第四次ブームと呼べるだろう。
2005年に一度、惜しまれながらも番組は終了したが、2006年に『スーパーチャンプル』として復活を果たした。
チャンプル終了直後、『DADA L.M.D.』を髣髴とさせるテレビ東京系のダンスバトル番組『BLOOM』が始まった。フリーで踊るダンサーの中からピックアップし、ソロバトルをして優勝者を決める、といった内容だった。
2007年にはMXTVにて『EZ DO DANCE』が始まった。TRFのSAM、ETSU、CHIHARUがナビゲートするダンス番組で、一般視聴者から振付を募集したり、キッズダンサーを取り上げたり、と新しい試みがなされたが、終了した。
ダンス番組には大きく分けて二種類ある。
人気者を作って番組の看板するものと、ダンサーを平均的に取り上げるものである。
人気者を作るのは日本のマスコミの得意とするところだが、飽きられるのも時間の問題だったりするので、注意が必要である。
また、平均的に取り上げる番組では「誰でも出られる」可能性が感じられ、番組への参加希望者が確保出来る反面、それほど印象に残らない。
この辺りのサジ加減が非常に難しいのだが、番組の運命に大きく関わる部分なので、ダンス番組を作る製作者側としては判断に困るところでもあるだろう。
また、ダンサーに人気が出る番組と、嫌われる番組がある。
人気が出るのはストイックにダンスのみを扱う番組であり、嫌われるのはダンスに全く関係の無いお色気カットが入ったりするものである。
お色気が無ければ視聴率を稼ぐのが難しいと考える番組プロデューサーも多いようだが、ハッキリ言ってダンスの魅力だけで数字が取れないようであれば、ダンス番組自体、作る意味が無いのである。
企画当初は硬派なダンス番組だったが、散々修正案が入った結果、お色気を入れざるを得なかったものもあったのだろう。
最近では逆に見かけられなくなってきたので、ダンス番組というジャンルが認められたんだろうな、と思う。
(本文敬称略)
![]() | 少年チャンプル・リターンズ (2006/10/11) ダンス 商品詳細を見る |


