【ダンスFAQ】HIPHOPとHOUSEは、果たしてどう違うのか?

HIPHOPHOUSEには、そのジャンルにしかない特殊な動きが少なく、区別が付きづらい、果たしてどう違うのか?といった質問をよく受ける。

いわゆるOLD SCHOOLと呼ばれるBREAKIN'LOCKIN'POPPIN'にはそれぞれ特徴がある。
BREAKIN'ならば、頭や背中で回る「パワームーヴ」や、片手で逆立ちしたりしてピタッと止まる「フリーズ」などが如何にもBREAKIN'らしい。
LOCKIN'ならば指をさす「ポイント」、手を巻き上げる「トゥエル」、身体をピタッと止める「ロック」などがLOCKIN'の代表的な動きだし、POPPIN'ならば関節を順番に曲げ伸ばしして身体を波打たせる「ウェーヴ」、滑るように移動する「スライド」、筋肉を瞬間的に緊張と弛緩させて弾く「ヒット」などがPOPPIN'の特徴だ。
HIPHOPやHOUSE以前の踊りというのは、実は上半身や腰が重要な役割を果たしているものが多く、I.S.D.を経て、ステップ主体になっていったダンスがHIPHOPやHOUSEと言える。また、様々なダンススタイルから動きを取り入れている為、それまでの流れにあった「そのジャンルらしい特徴的な動き」という概念が薄まったとも言えるだろう。

では、HIPHOPとHOUSEの明確な違いとは何だろうか?

HIPHOPは音楽のHIPHOPに合わせて踊られるようになったダンスだし、HOUSEは音楽のHOUSEに合わせて踊られるようになったダンスだ。
それぞれ、踊られるようになった音楽が違う。
HIPHOPはゆっくりなリズムだし、HOUSEは早い。つまり、リズムの取り方が違う。
HIPHOPのダンサーは深くリズムを取るし、HOUSEのダンサーは浅くリズムを取る。
リズムがゆっくりならば、次のリズムが刻まれるまでの間が長いから、リズムをしっかり取らないと時間が余ってしまうし、リズムが速ければ、次のリズムが刻まれるまでの間が短いから、リズムを浅く取らないと間に合わなくなってしまう。
動きを明確に分けている理由としては、まず音楽が違う事が挙げられるだろう。

次に、HIPHOPカルチャーが差別や偏見と闘う為のカウンターカルチャー、つまり閉じた世界から生まれたのに対し、HOUSEカルチャーは人種を超えたDISCOカルチャーの延長上、つまり開かれた世界から生まれたという違いがある。
HIPHOPカルチャーはそもそも、1970年代後半にアメリカン・アフリカンやニューヨリカン(ニューヨークに住むプエルトリカン)らのコミュニティーによって育まれていった差別や偏見への対抗手段であった。
また、個人が自己実現の為に現実と闘う手段でもある。
ダンスバトルが象徴するように、闘いの文化という側面を持っているのだ。

一方、HOUSEカルチャーは人種といった差別よりも、更に差別されてきたゲイをも容認するLOVE & PEACEな世界から生まれた。
その為、様々な民族の音楽やダンスから影響を受けており、特にステップはラテン系ダンスであるサンバやサルサ、メレンゲからの影響が強い。
CLUBでもサークル(ダンサーが円陣を作り、輪の中で踊る)を作って踊る。バトルというよりも、ダンスという物語を紡ぎ、次のダンサーに渡して繋いでいくような印象がある。

つまり、文化的背景が全く違うのである。

我々(アメリカから見た)外国人は、そういった文化的背景を飛び越え、ダンススタイルとして既に出来上がったものを見て、コピーして、それを他の誰かがコピーして、という事をしてきた為、由来を知らない人が殆どだ。

しかし、由来を知ると、なるほど全く違う概念で踊るダンスだという事が理解出来るのである。
カタチだけなぞるのでは無く、文化の担い手として関わる事でより深く、ダンスを理解出来るのだ。
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プロフィール

NORIMITSU

Author:NORIMITSU
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東京生まれ。
幼少の頃、マイケル・ジャクソンの『スリラー』を観て衝撃を受けるが、持ち前の引っ込み思案が災いし、「(ダンスは)自分には無理」と諦める。
小中学校でドップリ「オタクカルチャー」にハマるが、音楽には元々興味があった為、バンドを組もうと思うようになり、ジャンケンで負けてベース担当になる。
中学卒業直後、高校入学直前に先輩たちの自主公演を観劇し感激。演劇部と音楽部(合唱部)に入部する事を固く決意する。
「10年生になったら友達100人出来るかな?」をスローガンに男女問わず声をかけまくる、いわゆる高校デビューを果たす。
バンドは「音楽性の違い」というありがちな理由で解散。ヴォーカリストを目指す。
突っ立ったまま歌うとなると、まるで橋幸夫さんのようなので、ダンスを習う事にする。
trfのSAMさんに憧れていたのだが、ダンススクールや俳優養成所でジャズダンス(某金融ショップのCMでおなじみのジャンル)とバレエを習う。
俳優養成所のダンスの先生の公演出演を通じ、立教大学のダンスサークル「St.Paul's Musical Company(現・D-mc)」に所属。
20歳の頃、SAMさんの踊ってるダンスジャンルがハウスだと知り、愕然とする。
急遽、ストリートダンスに路線変更。座右の銘は「急がば回れ」。
ダンスチームを結成してクラブイベントに出たり、ダンスの仕事をしたりして、24歳の頃にダンスインストラクターとして、ダンススクールやスポーツクラブなどでクラスを持ち、ストリートダンスを教えるようになる。

現在、落語家「三遊亭楽天」として全国各地で落語の口演を行っている。
2012年8月、六代目三遊亭円楽に入門、「楽天」と命名される。
2015年10月、「楽天」のまま二ツ目昇進。



【主な芸歴】
日本ジャズダンス芸術協会『秋の祭典』出演

H.S.ART第二回公演『BLUE』主演

東京ディズニーランド「ミッキーのダンスフィーバー」TVCM出演

テレビ東京系『RAVE2001』5thステージに「YUJI+BANRI+NORI」として出演

鈴鹿8耐前夜祭『RIDE & LIVE』TRFライヴバックダンサー出演

フジテレビ系『SMAP×SMAP』出演

お台場どっと混む!2002『遊城』Dur mollライヴバックダンサー振り付け・出演

テレビ東京系『BEATOPIA』DT CRUSH!出演

劇団東京ミルクホール公演振り付け洋舞担当

自主制作DVD『ストリートダンス ヨクワカルDVDマガジン REAL STREET』企画・振付・出演・ストリートダンス普及委員会委員長・特典小冊子「ストリートダンスがよくわかる本」執筆

SONY 50時間連続再生MP3プレイヤー 50時間連続ダンスキャンペーンダンサー

フジテレビドラマ『トップキャスター』出演

映画『バックダンサーズ!』出演

氣志團『The アイシテル』PV出演

東京ガールズコレクション 2007 AUTUMN/WINTER DJ OZMAライヴバックダンサー出演

他多数



【お問合せ】
nori.school@gmail.com
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