【RPG】ドラクエにおける主人公の物語性

つい最近まで、
「『ドラクエ』はIVから変わっちまった」
と思っていた。
3年前の日記を見ると、恥ずかしいくらいの懐古厨っぷりが前面に出てて死にたくなる///
三十を越えたオッサンが何を言うのか。

今では、ドラクエ全シリーズ肯定派である。
喰わず嫌いだったと言えよう。



シリーズ四作目である『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』は、それまでの作品(所謂「ロト三部作」)とは異なり、オムニバス形式の、物語性を重要視した構成のゲームであった。

魔族の王デスピサロが、自らを倒す可能性のある勇者を、無力な子供のうちに見つけ出して殺してしまおうと企んでいる。
その為、第1章では、バトランド国で子供たちが行方不明になるという、不思議な事件が起こる。
そして、第5章では、主人公である勇者の育った村が魔物の軍団に壊滅させられるという悲劇から始まる。このとき、幼馴染の少女は勇者の身代わりとなって命を落とす。

かような濃密なバックグラウンドを持った主人公は、それまでのドラクエシリーズには無く、ドラクエ4以降、物語性を強めて行く事となる。

しかし、その兆候はもっと以前から、つまり「ロト三部作」から既に始まっていたのは、見落とされがちである。



一作目である『ドラゴンクエスト』の主人公は、以前言及したように、その人物像は定まっていない。
物語上の設定は、「100年前に世界を救ったという勇者ロトの子孫」というだけである。

ゲーム中、王であるラルス16世から「ローラ姫を助けてくれ」と言われているにも関わらず、姫を救出せずにクリアしたり、姫を助け出したまま宿屋に直行し「お楽しみ」したり、ラスボスである竜王に「ワシと手を組めば世界の半分をお前にやろう」と誘惑されて、それを受ける事も出来る(当然、GAME OVERだが)。

逆に言えば、想像の余地が多分に残されており、プレイヤーが最も自己投影しやすいキャラクター設定と言えよう。



二作目の『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』の主人公は、一作目のキャラクターとローラ姫の子孫たちである。
ローレシアの王子は、様々な武器や防具を使いこなす物理攻撃のエキスパートだが、呪文はからっきし。
サマルトリアの王子は、多少難があるものの近接戦闘もこなし、呪文も使える。
ムーンブルクの王女は、近接戦闘は苦手だが、強力な呪文を使いこなす。

ローレシアの王子は一作目の主人公同様、一切の性格設定が描かれていない。
しかし、サマルトリアの王子は、肉親にすら「呑気者」と呼ばれるように、序盤ではすれ違ってなかなか出逢えない演出があるし、ムーンブルクの王女に至っては、故郷であるムーンブルクを邪神の大神官ハーゴンの軍団に攻め滅ぼされ、更には呪いで犬の姿に変えられてしまっていた。
当然、ムーンブルクの王女はハーゴンに対する復讐心を燃やしている訳で、ある程度の物語性を孕んだ作品と言えよう。



三作目の『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』の主人公は、アリアハンの勇者オルテガの子供で、性別を選べる。
男性ならば、取り立てて問題は無いのだが、女性を選択すると、母親から「勇敢な男の子として育ててきた」と言われる。

主人公は志半ばにして斃れた父の遺志を継ぎ、魔王バラモス討伐の旅に出る。
しかし、旅の先々で父の噂を耳にし、ギアガの大穴で死んだと聞かされていた父の雄姿を目にするが、目の前でキングヒドラに斃されてしまうという悲劇が起こる。

父ですら成し遂げられなかった魔王討伐を成し遂げた時、子は父を越える。

ドラクエIIIは、パーティメンバーを自由に作成出来るが故に、自由度が最も高いドラクエと認識される事が多いが、実は主人公の内面がロト三部作において最も形作られているといっても過言では無い。

ドラクエIIIで父と子の物語が描かれた以上、ドラクエの主人公は物語性を帯びる運命を背負ったと言わざるを得ない。

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【RPG】ドラゴンクエストの謎。其の壱
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プロフィール

NORIMITSU

Author:NORIMITSU
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東京生まれ。
幼少の頃、マイケル・ジャクソンの『スリラー』を観て衝撃を受けるが、持ち前の引っ込み思案が災いし、「(ダンスは)自分には無理」と諦める。
小中学校でドップリ「オタクカルチャー」にハマるが、音楽には元々興味があった為、バンドを組もうと思うようになり、ジャンケンで負けてベース担当になる。
中学卒業直後、高校入学直前に先輩たちの自主公演を観劇し感激。演劇部と音楽部(合唱部)に入部する事を固く決意する。
「10年生になったら友達100人出来るかな?」をスローガンに男女問わず声をかけまくる、いわゆる高校デビューを果たす。
バンドは「音楽性の違い」というありがちな理由で解散。ヴォーカリストを目指す。
突っ立ったまま歌うとなると、まるで橋幸夫さんのようなので、ダンスを習う事にする。
trfのSAMさんに憧れていたのだが、ダンススクールや俳優養成所でジャズダンス(某金融ショップのCMでおなじみのジャンル)とバレエを習う。
俳優養成所のダンスの先生の公演出演を通じ、立教大学のダンスサークル「St.Paul's Musical Company(現・D-mc)」に所属。
20歳の頃、SAMさんの踊ってるダンスジャンルがハウスだと知り、愕然とする。
急遽、ストリートダンスに路線変更。座右の銘は「急がば回れ」。
ダンスチームを結成してクラブイベントに出たり、ダンスの仕事をしたりして、24歳の頃にダンスインストラクターとして、ダンススクールやスポーツクラブなどでクラスを持ち、ストリートダンスを教えるようになる。

現在、落語家「三遊亭楽天」として全国各地で落語の口演を行っている。
2012年8月、六代目三遊亭円楽に入門、「楽天」と命名される。
2015年10月、「楽天」のまま二ツ目昇進。



【主な芸歴】
日本ジャズダンス芸術協会『秋の祭典』出演

H.S.ART第二回公演『BLUE』主演

東京ディズニーランド「ミッキーのダンスフィーバー」TVCM出演

テレビ東京系『RAVE2001』5thステージに「YUJI+BANRI+NORI」として出演

鈴鹿8耐前夜祭『RIDE & LIVE』TRFライヴバックダンサー出演

フジテレビ系『SMAP×SMAP』出演

お台場どっと混む!2002『遊城』Dur mollライヴバックダンサー振り付け・出演

テレビ東京系『BEATOPIA』DT CRUSH!出演

劇団東京ミルクホール公演振り付け洋舞担当

自主制作DVD『ストリートダンス ヨクワカルDVDマガジン REAL STREET』企画・振付・出演・ストリートダンス普及委員会委員長・特典小冊子「ストリートダンスがよくわかる本」執筆

SONY 50時間連続再生MP3プレイヤー 50時間連続ダンスキャンペーンダンサー

フジテレビドラマ『トップキャスター』出演

映画『バックダンサーズ!』出演

氣志團『The アイシテル』PV出演

東京ガールズコレクション 2007 AUTUMN/WINTER DJ OZMAライヴバックダンサー出演

他多数



【お問合せ】
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